当然のことながら、テープ起こしの料金体系はそれぞれのテープ起こし業者によって差があります。
実際にテープ起こし業者を選ぶときに、相見積もりといって、複数の業者にテープ起こしたい内容を提示し、一番作業料金が安いテープ起こし業者に仕事を依頼するという手法も一般的になっています。
個人にしろ法人にしろ、テープ起こしにかかる経費は安いに越したことはありませんからね。
テープ起こしの料金体系は、一般的に作業を行う音声データの長さと起こし方、納期によって変わります。もちろん作業をする時間が長ければ長いほど、それに比例して作業料金も上がっていきます。
作業料金の設定は1分単位でカウントする業者や、5分単位、10分単位でカウントする業者もあります。どのような単位でも、1分あたりの単価は算出できるので、作業料金を比較する場合は、それを目安にするのがいいでしょう。
いろんなテープ起こし業者のサイトより、1分あたりの作業単価をチェックしてみると、100円台から300円台くらいの範囲で設定されているようです。一口に相場といっても、業者によってかなり差があるのがわかります。
テープ起こしは分数でのカウントのため、早口で話していても、一人で話していても、会議のようにたくさんの人数で話していても基本的に作業料金は変わりません。ただ、[marker]医療や金融、IT等、高度な専門的知識を要する案件等については、追加料金が発生する場合があります。[/marker]
例えば1分の単価を200円とした場合、60分の作業で12,000円です。おそらくこれに消費税が乗せられて、12,960円になります。
初めてテープ起こしを業者に依頼する方は、何もわからないので迷われるんじゃないかと思いますが、だいたいこれくらいの感じというのを覚えておかれるといいかと思います。
またオプションサービスによっても料金は異なってきます。各テープ起こし業者によっても内容は異なりますが、以下のページでオプションについて紹介しています。是非参考にしてみてください。
テープ起こしのオプションサービスについて
テープ起こしを業者に依頼した場合、通常は音声データの内容をワードファイル等のテキストファイルに入力された状態で納品されます。 通常の文字起こし以外にも、テープ起こし業界には、様々なオプションサービスが ...
起こし方による料金設定の違い
ほかにもテープ起こしの作業料金を構成する要件はあります。
テープ起こしでは、起こし方により、料金体系が変化するというスタイルの業者が多いようです。起こし方の種類なんて、いくつもあるの? とお思いの方もいらっしゃると思いますが、あるんです。
ケバ取り
「ケバ取り」という起こし方は、おそらくテープ起こし業界では一番ポピュラーな起こし方だと思います。
どういった起こし方かといいますと、「あのー」とか「えー」とか「そのー」とか意味のない言葉や、言い間違いを起こさないで原稿に起こすタイプです。この場合は、それ以外は発言を忠実に起こすので、その場の臨場感を残しつつ、さらに読みやすいというメリットがあります。
内容の確認や、議事録など通常の用途に使われる場合は、この「ケバ取り」で問題はないと思います。テープ起こし業者では、この起こし方の料金を一番安く設定しているところが多いようです。中には「ケバ取り」以外では起こさないという業者もあります。
素起こし
その他では、「素起こし」という起こし方もあります。
これは、発言内容をすべて書き起こすというものになります。そしてこの起こし方は作業者のテクニックが試される起こし方です。発言の一語一句をもらさずに起こすというのは、簡単なように思えますが、これがなかなか難しいのです。
無意識に口から出てしまう言葉、細かい相づちなども拾わなくてはいけません。話者が複数いる場合は、会話の交錯や重なりもあり、これを丹念に聞き取る必要があります。
そのため、「素起こし」は作業工数が「ケバ取り」よりも多くなるため、作業料金の設定が少し高くなるのです。
整文
同様に「整文」という起こし方は、口語体から文語体に変換して起こすというタイプになります。
話し言葉から書き言葉に変えて、倒置を修正したり、誤った文法も正しく修正し、語尾を「です・ます」、「である」など、指定された形に」統一します。
こちらも「素起こし」同様に作業者のスキルが要求される起こし方になりますので、作業料金も高くなります。
テープ起こしの種類の詳細に関しては以下の記事も参考にしてみてください。
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テープ起こしの種類(音声の起こし方の種類)
一口に【テープ起こし】と言ってもその文字の起こし方には種類があります。 原稿の利用目的に合った最適な起こし方があるので、テープ起こし会社へ依頼する前に、ある程度理解しておくようにしましょう。 なので、 ...
納期により料金設定の違い
起こし方の他にも、作業料金を構成する要件としては、納期があります。
通常の納期は、追加料金はかかりませんが、それよりも[marker]納期を短くして納品を希望した場合、割り増し料金が発生する[/marker]業者が多いようです。
テープ起こし業者のホームページを見ると、詳細が確認できると思いますが、データの内容やボリューム、録音状態により、追加で料金が発生する場合もあるようなので、事前に業者に問い合わせて確認してみるのがいいでしょう。
逆に急がないので、納品まで時間がかかってもかまわないという場合、作業料金が安くなるという業者もあります。予算の関係で、なるべく安い料金で作業をしてほしい場合は、ご検討してみてもいいと思います。
料金設定以外にも、テープ起こし業者を選ぶポイントはたくさんあります。是非、以下の記事も併せてお読みください。
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(基本)テープ起こし依頼のポイント
テープ起こしを業者に依頼するとき、まず見積もりをしてもらいます。多くの業者は自社のサイト経由でお見積もりフォームからご依頼を受けるケースがメジャーです。 見積りフォームを使えば都合にいい時に送れるので ...