テープ起こしコラム

テープ起こしには必須!記者ハンドブックとは?

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例えば、あるテープ起こしの会社で、たくさんいる作業スタッフが、自分の好きなように原稿を作ったらどうなるでしょうか?

1回だけの依頼ならわかりませんが、2回目に依頼して前回と表記が違っており、統一性がなく、バラバラだとしたら困りますよね。

テープ起こしをしていると、原稿の表記の仕方、漢字や送り仮名、外来語の表記など、どうしたらいいのか迷ってしまうことがあります。しかし、テープ起こしの業界では、フリーランスからテープ起こし会社まで、ある本を表記の基準として使っているのです。

テープ起こし業界の表記基準「記者ハンドブック」について

その本の名前は「記者ハンドブック」です。共同通信社から出版されています。

ネーミングが「記者」となっているので、新聞や雑誌記者が使うんじゃない?と思われる方もいると思いますが、そんなことはありません。

マスコミ業界全般でこの本を表記の参考書として使われているそうです。やはりこういった基準となる本があると、テープ起こしをしていて表記に迷ったときには頼りになります。

ほかにもこれと似たようなハンドブックはありますが、これがダントツの信頼度で一般的に広く利用されています。

記者ハンドブック1956年に初めて発行され、記者が記事を書くときに、できるだけ統一した基準で読み手に分かりやすくて、やさしい文章、言葉を守るという理念で作られているそうです。

それ以来、版を重ね、最新バージョンは2016年に出版された13版になります。記者ハンドブック今でもマスコミ業界に限らず、一般企業の企画・広報担当者からWEBライターまで多くの業界から支持を受けています。
アマゾンのブックランキングのジャーナリズムカテゴリーでもこの本はいつも上位にランクしています。

記者ハンドブックの見方、使い方

記者ハンドブックは小さい辞書のような体裁になっており、五十音順の索引があります。

主な内容として時差表、年齢早見表、記事の書き方、新聞漢字・仮名遣い、漢字表/表外漢字字体表、人名用漢字/現代仮名遣い、「ぢ」「じ」、「づ」「ず」の使い分け、送り仮名の付け方がります。

「書き方の基本の項目」では、用字について(漢字・平仮名・片仮名使用、学術用語、動植物名)、用語について(句読点、引用符など)解説しています。

「用字用語集」としては、用字用語集、誤りやすい語句、差別語、不快用語の項目があり、「記事のフォーム」項目では、日時・地名・人名・年齢の書き方、数字の書き方、運動記事の書き方/皇室用語がわかります。

「資料編」として全国の市名・町名、紛らわしい地名、社名、法令関連用語、病名・身体諸器官の表記、年号・西暦対照表、外来語・片仮名語用例集、運動用語仮名表記、外国地名一覧/新聞略語集、主な計測単位と種類、世界のメディアが載っています。

漢字表や用字用語集、洋数字表記の分野も充実しており、わからない漢字や用語、外来語の表記を確認するのにも役立っています。

たくさんの項目があり、普通に読み物としても面白く読むこともできます。「取り付く暇もない」(誤)→「取り付く島もない」(正)など、間違えて覚えている慣用句も、これを読むことで正しく使えるようになります、用例もたくさん載っていますので、読みものとしても使えて勉強にもなります。

まとめ

テープ起こしの作業をする人なら、この記者ハンドブックは必携の書だと思いますし、実際に多くの方に愛用されている本だと思います。

日本語は漢字、片仮名、平仮名で構成されていますが、それぞれの使い方も簡単なようで、難しく、奥の深いものです。クライアントに納品する原稿は、できるだけ読みやすく、分かりやすくしなくてはいけません。そのために表記には気を遣わなくてはいけません。

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