テープ起こしというと、業者の受注ボリュームとしては日本語が一番多いと思いますが、多くの業者は外国語のテープ起こしも対応しています。
外国語と一口に言っても、国内では英語がダントツで、中国語、韓国語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、フランス語、イタリア語などがメジャー言語でしょうか。
国内で行われるシンポジウムやカンファレンス、講演会なども国際化しており、外国語は同時通訳が入り、リアルタイムで日本語通訳の音声を聞けたりします。企業内でのミーティングも英語でされているところも少なくないようです。
費用面や依頼について、通常の日本語テープ起こしと異なっている点をまとめました。
外国語のテープ起こしの料金相場
日本語のテープ起こしよりも、語学力を必要とする外国語のテープ起こしの方が、料金は高くなる傾向にあります。
基本的にテープ起こしは納期によって料金が変わることが多いですが、一時間以内かつ納期が中2~3日程度の通常の納期の場合、1分当たり約300円~というところや、1分当たり約600円~というところがありました。
録音状態や専門性の高さによっては追加料金が発生することもありますので、必ず見積もりを取って正確な料金を認識しておく必要があります。
また、ミニマムチャージを設けている業者もいますので、合わせて確認をしておきましょう。
単純に考えると安い方を選びたくなりますが、用途に沿わない成果物にお金を払うことになってしまっては本末転倒なので、その料金に含まれる対応範囲(ケバ取りや素起こしなど)を必ず確認して選ぶようにしましょう。
ほとんどの場合、納期が短いと料金は高くなりますので、コスト面が心配な場合は早めの発注を心がけるようにすると良いと思います。なお、英語のテープ起こしの場合は、文法チェックや英文校正などを同時に依頼できるところもあります。
概ね追加料金が必要になりますが、成果物の用途によっては検討すると良いでしょう。
日本語以外のテープ起こしの難しさ
ビジネスをはじめ、学術・文化の分野など、社会のいろんなシーンでグローバル化が進み、日本にも様々な国籍の外国人の方が住んでいます。
ネイティブの話す外国語の会話や発言から微妙なニュアンスや独特の表現を聞き取るのは、それなりの経験がないと難しいものです。外国語に通じていることはもちろん、その国の文化的背景や専門分野の知識も必要になります。
日本語で言う方言も外国語にも同様に地方によって、なまりやアクセントが違っていたりするので、作業自体は日本語に比べ大変難しいようです。
それでは、実際にどんな人が外国語のテープ起こしをしているのでしょうか?
大きなテープ起こし業者の場合、中国やインドなどにオフィスを作り、英語をはじめ、いろんな言語のネイティブを集めて作業をさせているそうです。
コスト面を考慮した場合、中国やインド等の人件費が比較的安い国で、他国に留学していたり、実際に住んでいたネイティブレベルのスタッフを選抜して作業させた方がコストが低く抑えられ、クライアントに低い作業料金でサービスを提供できるようです。
例えば英語のテープ起こしはイギリスやアメリカ在住や日本に住んでいるネイティブのスタッフに作業をさせているところもあるようですが、コスト面ではどうしても割高になるようです。
内容にもよると思いますが、一般的な内容のデータであれば、両者の納品原稿の品質は、ほとんど変わりませんし、わからないと思います。
依頼する側としては、高品質で低料金を求めているので、同じ品質であれば、おのずと料金が安い方がアドバンテージがあります。
起こしたテキストから日本語翻訳する場合
外国語のテープ起こしには、日本語の翻訳をセットで希望されるクライアントが多いようです。
外国語のテキストを読んですぐ理解できる日本人より、わからない日本人の方が多いわけですから、当然といえば当然なんですが、外国語テープ起こしからワンストップで翻訳までいける業者が便利です。
テープ起こしした外国語のテキストを、さらに日本語へ翻訳して納品となる場合、テープ起こしの料金に加えて翻訳料金がかかるのが一般的です。
テープ起こし + 翻訳で1分当たり2,500円~のような価格設定をしているところもあれば、外国語でのテープ起こしを行った上でそのワード数に応じて1ワード20円~のような料金体系になっているところもあります。
後者の場合、テープ起こししてワード数が決定した段階で初めて正確な料金が分かることになりますので、テープ起こし前に翻訳料金を含めた正確な見積もりを取るのは不可能な場合がほとんどだということは覚えておくと良いでしょう。
まとめ
外国語のテープ起こしは、日本語テープ起こしと比べて依頼ボリュームが相対的に少ないため、英語以外だと対応している業者の数がだいぶ少なくなります。
業者選びに際しては、細かなニュアンスも聞き取れるよう、依頼したい言語のネイティブレベルの作業スタッフが担当している業者がいいでしょう。
作業料金は、日本語テープ起こしに比べて割高にはなりますが、いろんな業者に依頼する内容を提示して比較検討してみるのがいいでしょう。