テープ起こしを業者に依頼した場合、通常は音声データの内容をワードファイル等のテキストファイルに入力された状態で納品されます。
通常の文字起こし以外にも、テープ起こし業界には、様々なオプションサービスがあり、お客さまの細かなニーズにフレキシブルにお応えできるようにしている業者は少なくありません。
もちろん、オプションのサービスになりますので、通常料金にプラスで作業料金はかかります。
オプションサービスの紹介
それでは、テープ起こしにはどのようなオプションサービスがいくつか紹介してみたいと思います。
誤解の無いようにあらかじめ申しますが、テープ起こし会社により、オプションサービスの内容は千差万別です。
通常の文字起こししかやらないという頑固な業者もあれば、クライアントがしてほしいサービスをほとんどカバーしてくれる業者もあります。
タイムコード・タイムスタンプのオプションサービス
クライアントから依頼の多いオプションサービスの一つとしては、原稿の中にタイムコード、タイムスタンプを入れるサービスがあります。
これは、納品された原稿と音声データを突き合わせるときに、該当の場所を迅速に見つけるため有効な手段です。
音声データの長さ、原稿のページ数にもよりますが、それが多くなるに比例して、ピンポイントで該当箇所を見つけるのにかかる時間が断然違います。
これがあることで、突合せをしたい部分を検索するのがとても容易になります。
例えば、3分毎や5分毎等、任意に希望のインターバルを指定して表記してもらうことができます。
テレビ局等で利用されているコンマ何秒単位で表示されている映像ファイルから、そこに表示されている時間を原稿に入れることも可能ですが、時間と手間がとてもかかる作業のため、あまりにオーダーが細かい案件は作業自体が難しい場合もあります。
出張録音サービス
出張録音サービスは、会議やシンポジウムなど、実際の現場に作業スタッフを派遣して、録音するものです。
そこで原稿作成まで行うというサービスもあります。これは何もせずにすぐに原稿が出来上がるという素晴らしいサービスです。
絶対に録音を失敗できない大切な会合や、急ぎの原稿作成が必要な場合に利用されているようですが、交通費、出張の日当など派遣の作業スタッフの人数にもよりますが、作業料金は通常よりもかなり高額になります。
データ入力サービス
データ入力サービスは、システム移行などに利用されることが多いサービスです。
印刷物やパンフレット、名簿、台本等のデータを作業スタッフが入力を代行します。
情報の外部流失を防止したい等、セキュリティを十分確保するため、作業のすべてをインターネットに接続せずにオフラインで作業を行うセキュリティ重視のサービスもあります。
要約・編集サービス
音声データを書籍、雑誌等出版物に利用する場合に便利な、テープ起こし原稿の文法チェック、要約・編集サービスもあります。
要点のサマリーは、指定の文字数なまとめ方等、詳細なリクエストにも対応します。知識も経験も必要となるため、決して簡単にできる作業ではありません。
字幕作成サービス
字幕作成サービスは、動画の画面に字幕やテロップを作成するサービスです。
日本語はもちろん、英語やその他の外国語の字幕にも対応している業者もあります。
翻訳するサービス
テープ起こしした原稿を翻訳するサービスもあります。
日本語から英語や中国語など、英語から日本語、韓国語など、いろんな言語に翻訳します。企業の国際化に伴い、こういったテープ起こしから翻訳の依頼は年々増加しています。
文字起こし原稿を視覚に障害がある方にも原稿を読んでいただけるように、原稿を点字化するサービスもあります。
原稿は通常、ワードファイルに作られますが、エクセルファイルやメモ帳等のテキストファイルでお作りすることも可能です。
まとめ
音声データのコピーしたり、作業するために作成したノイズを除去したデータを送ってくれるサービスもあります。
原稿データをUSBメモリやCD-Rにコピーしたり、プリントすることも可能です。プリントした原稿に表紙を付けて簡易製本したり、さまざまなサービスがあります。
オプションサービスは、納品された原稿を十分に使いこなすために考えられたサービスです。
もちろん音声の内容だけの確認であれば、これらは必要ありませんが、そうでなければ、検討に値するオプションがいろいろあります。
それぞれの料金は、同じオプションサービスでも、テープ起こし業者ごとに料金設定も異なります。
希望のオプションサービスがあった場合は、事前に業者にそれが可能か、料金、納期はどれくらいかかるかを問い合わせてみることをおすすめします。