テープ起こしをする場合、その音声が何もノイズが無く、スタジオできれいに録音されたものなら作業も問題なく進むと思います。
ですが、実際のテープ起こしでは、そういった聞きやすい音声データは残念ながらむしろ少数で、大半がいろんなノイズが入っている音声が多いのではないかと思います。
作業をしていると、多少ノイズに慣れてくる場合もありますが、やはりそれも限界があります。
直接外部マイクを使って録音されるなら別ですが、ICレコーダーなどの内臓マイクを使って録音すると、ノイズは自然に録音されてしまいます。
そこで、スムーズにテープ起こしをするため、ノイズを除去できるソフトを調べてみました。
無料で使える!ノイズ除去ソフトの紹介
以下のノイズ除去ソフトは音楽用ですが、テープ起こしにも利用できますので紹介しますね。
Sound Engine(サウンドエンジン)
Sound Engine(サウンドエンジン)は無料でダウンロードできる音楽編集用のソフトです。
音量を適正レベルに調整するオートマキシマイズや音量を最大化するノーマライズ機能など、多くのエフェクトファンクションが使えます。
そしてその中に、テープ起こしでも使えるノイズ除去機能があります。ノイズ除去に対する2つのファンクション「ノイズサプレッサー」と「ノイズゲート」の2つです。
ノイズには、いろんなノイズがありますが、その中にヒスノイズというものがあります。録音した音声を再生した時に「サーッ」と聞こえるノイズです。
この耳障りなヒスノイズを消したい場合「ノイズサプレッサー」という機能を使います。これが消えることにより、かなり聞きやすくなります。
Sound Engineの特徴は、消したいノイズによって使い分けられる点です。会話の間に入っている小さなノイズを消したい時には「ノイズゲート」機能を使います。
Audacity(オーダシティ)
「Audacity(オーダシティ)」も無料で利用できるソフトです。無料ながら、かなり使える音楽編集用ソフトと言えるでしょう。
ビギナーでもすぐ使える使いやすさと操作の分かりやすさが秀逸で多くのユーザーから高い支持を集めています。たとえ高機能でも、操作が複雑でうまく使いこなせないと意味がありませんよね。
ノイズを除去するステップも手順が分かりやすく、ソフトの立ち上げからノイズを消すまでには数段回のステップでできます。
また、音声は波長で表示されるので、どの部分もノイズを消したら良いのかもすぐわかります。
ノイズを除去するまでのステップが簡単で分かりやすいのは、テープ起こしの作業の時間短縮、効率アップにつながり、とても便利だと言えます。
多くの音声データはMP3、WAV形式だと思いますが、音楽編集ソフトの中にはWAVやMP3に対応していないものもあります。しかし、このソフトではそのまま使えます。
機能としては、不要な部分のカット、指定した部分のコピー、音程やテンポ の変更、フェードイン、アウト、リバーブ、ノーマライズなどができます。
オーディオ系に少し詳しい方ならグラフィックイコライザーをご存知だと思います。どんなものかというと、指定した周波数帯域を任意に上げ下げできるものです。
ある音声を多くの周波数帯域に分割し、それぞれの帯域の音量調節を可能にするエフェクトです。
グラフィックイコライザーの便利な点はノイズサプレッサーのように全体にエフェクトを掛けることで、聞き取りたい部分の音声がクリアに聞こえること。
例えば、ヒスノイズの周波数は高音帯域なので、それをカットすればノイズ除去されるといったように、グラフィックイコライザーを使えば、聞き取りたい音声は、そのままで、邪魔なノイズだけをキレイに除去することができるのです。
まとめ
今回紹介したノイズ除去ソフトは無料で使用できるものです。
有料で、なおかつもっと機能が豊富にあるソフトは他にもあります。しかし、上記のノイズ除去ソフトであれば、テープ起こしの作業に問題なく利用できるソフトになっています。
冒頭でも述べましたが、ノイズが全く入っていない音声データはほとんどありません。是非、無料のノイズ除去ソフトを活用してテープ起こしの作業に役立ててください。
また以下のページには、ソフトの紹介ではありませんがテープ起こしに必要なスキルや道具などについてまとめています。併せてお読みください。
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